美瑛の里から "徒然便り"

旧農家住宅のリフォームから始まる…美瑛町への移住日記です ♪

平成最後の開拓民? … なに?それ?

平成最後の開拓民?…なんて冗談を言い合い、あちこち移住地探しを

していましたっけ。美瑛町置杵牛地区に ご縁が生まれ、少しづつ 移住計画も進んで

行く間に、時代は令和となりましたから…確かに?そう言えないこともない? 笑。

 

オジさんの故郷、自然の良港を持つ箱舘なら ペリー来航から数えると 160 余年?

旭川への入植だと…旭川・神居・永山の三村が設立された辺りから数えて 130年程?

武士や商人や屯田兵や農家の方達が新天地を求め 荒野に分け入り継承してきた歴史。

オジさんの父方も母方もルーツは新潟ですし 北海道民は本州各地の開拓者の末裔です。

つまり?…街からやって来た夢見がちな移住者も 歴史を紡いだ開拓者と同義である

だから 我々…平成最後の開拓民! え~っ !? こじつけも 甚だしい 話です、笑。

 

北海道の大地の 先住民族アイヌの方達です。騎兵隊とインディアンの

登場する西部劇みたいに、ご多分に漏れず 迫害と偏見の中でその存在を危うくされ。

アイヌの方達の自然に寄り添った生活…アットゥシを織るためのオヒョウニレの樹の

皮も半分だけ剥がし 残りは樹林を守るために 次世代のために残した…そんな話を

小学校の社会の授業で教わった記憶があります。今…思うと、良い先生だったような?

蕗の下にはコロポックルが棲み…といった風に、すべてに神が宿り それらを崇め。

偶像崇拝の原始宗教というなかれ、そこには厳しい自然との共生と感謝と抑制の心が。

文字なんぞ持っていなくても、豊かな知恵と文化と優しさを持っていたと感じます。

 

コロポックルの棲む世界 そこが厳しい自然環境であればある程、

互助と協力の精神が不可欠だと思うのですが、平行して、共同体を維持するための

ルールも必要で、当然、少なからず摩擦も生じます。多様な個性を尊重し合うには

シェアし得る価値体系や知恵や対話不可欠な要素なりますが、自分達を生かす

自然の内に多様な偶像神(命)を崇め置くことで、摩擦緩和のクッション的役割を?

穏やかで静的な精神世界へ誘う門番的役割を偶像達に担わせたのかも知れませんね。

手前勝手なオジさんの 偶像崇拝コロポックル」考察…でございました、笑。

 

前述の小学校の先生の話の続き…和人(アイヌの方達と自分達を区別するための自称。

アイヌの方達は隣人という意味の幾つかのアイヌ語を使っていたようです。)が

鮭の商いをする際、数の概念( 1から20までいったら、印になるものをひとつ置き、

再度 20まで数える…5個の印が置かれると100です。が異なることを利用し、

始めの印に 一尾、二十尾数えると 終わりの印に 更に一尾そんな水増し商いの様子を

面白可笑しく話してくれたことも思い出しました。あれ先生…落語の時蕎麦を

アレンジして 楽しく教えてくれたのかも? 今昔を問わず、ありそうな話ですので

自戒の念も含め、和人達よ、是非是非…まっとうな商いをいたしましょう、 笑。

 

午後になって 薪屋の S さんが…九州まで 各地の友人達を車で訪ねて回る

恒例の農閑期の旅を終え 戻って来たばかりなのに、薪を持って来てくださいました。

実に健康な食欲の ドブレ大王様も ホッと ひと安心…といったところでしょうか。

お元気な S さんは、御年 79歳… 愛車(愛トラクター)はというと…フランス製、

1,500 万程の価格とか。我が家の予算のはるか上、近代的機械化農業…恐るべし、笑。

美瑛の丘を忙しそうに走り回っていた あのトラクター達も…そうなのかも。

 

f:id:biei_no_sato:20200211162834j:plain

愛トラクターを駆って追加注文の薪を…上精美の薪屋の S さんです ♪

人馬共に森に分け入り 原野を耕し続けた 当時の開拓の地に…これがあれば?

否々、そんな先祖の苦労された歴史が受継がれてこその…この時代なのでしょうね。

S さんは 乾燥させた薪をパレットに乗せ 並べた場所に、昭和二十年代に購入した

白いイギリス製のトラクターを飾っています。当時、白い色のやつは珍しくてな…

眼を細めて話してくださいます。さしづめ 麗しき思い出の白馬というところ、笑。

 

数日は暖かい日和のようですから、急いで仮薪置場を準備しないと…残念ながら

雪の降る前に作った仮薪置場へ運び込むには 積雪のため 少々難儀しますので、汗。

高村光太郎の詩の一節 " どんなに貧しくても 石炭だけは焚こうね "…じゃないですが

寒さを凌ぐ オジさんの生命線ですからね、薪が買える ♪…オーナーに感謝しつつ。

 

ところで リフォームは? そうそう 余談はこの辺に…進捗状況は?

二階の8畳の部屋はこんな感じ。ウオッシュレットのトイレとシンプルな洗面台も

設置することになります。苦戦していた斜め天井も こんな感じになっています。

 

f:id:biei_no_sato:20200219155541j:plain

二階8畳室、さて階下の平天井を造作して…部屋の床を固めましょ ♪

f:id:biei_no_sato:20200218223017j:plain

仮設フリースペース オジさんの寛ぎ&食事スペース ♪ 

f:id:biei_no_sato:20200218222620j:plain

仮設ゲスト用キッチン キャンプ生活を支える自炊スペース ♪

仮設の自炊スペースも、使用しながら 使い勝手を試しつつ 仕様を整えていく感じで、

そこはそのまま、ゲストの調理スペースに。食事は全て ご自分で賄っていただきます。

キッチン周りとシャワー室は共用スペース。仕上がったら乾燥機も設置していきます。

美瑛町を拠点に周辺の観光を楽しんでいただく…滞在型ゲストハウスがコンセプト ♪

 

雪が溶け始めたら ペアガラスを造ってもらい 窓回りも一新。新たなベランダ

作らないといけません…珈琲ブレイクや軽い食事の時間など、各々プライベートに

ベランダでも楽しんでいただけるように。ヘビースモーカーの オジさんの如き

駆除されつつある喫煙者は…そこで 美瑛の「蛍」になっていただきます、笑。

 

所詮、素人 木っ端大工の技量次第ですから 仕上がりの程度も察しがつきますが

それはそれ 遊び心で、手作り感を楽しみつつ 寛いでいただければ…というところ?

もとより図面などなく 不動産屋さんの描く間取り図みたいなラフ図があるだけの、

それも状況によって、例えば、もう抜いてはいけない柱が数本残ってしまっていたり。

出来るだけオープンな 開放的な空気感を醸し出して仕上げたい…そんなイメージが

オジさんの頭の中にだけあるらしい リフォーム作業です。どうなることか? 笑。

 

部屋が形を成していく中、当分の間、オジさんの仮ベッドは あっちへ行ったり

こっちへ来たり…民族の大移動みたいなキャンプ生活は続いていくのでした、笑。

 

f:id:biei_no_sato:20200215130752j:plain

雪原のスクランブル交差点 重なり合う生命の軌跡ですね ♪

 

 

 ~ 2020年2月19日、久し振りの…リフォーム報告ですね、笑