美瑛の里から "徒然便り"

旧農家住宅のリフォームから始まる…美瑛町への移住日記です ♪

地域を地域が養う…育てるということ?

函館に戻るのは …七ヶ月振り、街は随分と変貌していた。宿の前の歩道は

石畳に変わり、宿のシンボル樹? 白樺も36年目に切り倒され、自前の季節ごとの

花壇達も整理され、実にあっけらかんと…生活感の乏しい普通の歩道になっていた。

 

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変わらないオーナーと小次郎…餌付けされた鴉の親子と共に、笑

湾岸道路から望む…洋上に浮かぶような函館山の全貌、立待岬や元町の教会群や僅かに

残る和洋折衷の住宅など麓に広がる町並みが醸し出す、どこか懐かしささえ覚える景観

それ等を寸断し隠すように林立するホテル群。いつまでも昔ながらの古い佇まいのまま

さすがに…それは無理とはいえ、過日を偲ばせるもの達が 町角から姿を消していく。

 

観光は 所詮、水商売。天変地異や経済に大きく翻弄され グループ企業のホテル群

採算が合わなければ いとも簡単に撤退する。所有者が変わり、それさえ途絶えると

あとは朽ちるのみ。地域が育んだ商店や産業や事業者が失われ、人口減需要と供給

アンバランスな波間を漂う街を覆う…熾烈なサバイバルゲームの行き着く先は何処

 

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今年も翼を休めに舞い降りた白鳥達…変わらぬ春を実感する風景のひとつ ♪

美瑛の片田舎で 出来ること? 自給自足とはいかないまでも 自然の営みと共に

自らの手で育て、できるだけ穏やかで 豊かな生活環境作り出してみること。農作

いえ 旧農家住宅とその跡地なので、自家菜園のためには 庭を整えるように 耕作に

した土質改良もしなければならない。食料の保存法自給率を高め、雪の季節への

薪作りなど、農家さん達が営農計画を立てるように、自分達を養うため…ここで暮ら

一国一城の主の如く?主体的に一年の作業計画を立てて働きませんと…ね、笑。

 

隣の農家さんから米を供給できたことも、薪をこの地で供給できたことも幸いの限り。

薪の作り方も野菜の作り方も教えてもらえる。土質改良のヒントも得られるだろう。

新参者の移住者が地域に馴染もう 風土に馴染もうとしていれば、手助けしてくださる

方達は現れてくれる。あとは街から来た自分達の持っているものと美瑛の町で過ごして

きた先住者の持っているものとを…交換し合って過ごせれば佳いのだろうと思います。

 

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春らしく霞む…十勝連峰。我が家へ戻る 道すがらの風景です ♪

地域を地域が養う 他になにが必要なのだろう? コロナパニックで店舗から

物品が消えるような騒々しさではなく、この地で育まれるもの達と共に過ごす明日。

知恵と経験を活かし 老い行く自分達の労働能力に合わせ…日々を生きるために働く。

地域に根差す野菜を育てるように、自らも 若き生命も育てて行ける社会構成…地域が

地域を育てる意識と地に足ついた地産地消の再構築が、弱りつつある地球自体の営みや

これから益々 分断化・階級化されていく時代に…必要な要素になっていくのだろうな?

そう感じつつ…生まれ育った函館の街から 新たなる大地 美瑛へ戻って来たのでした。

 

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教室の課題練習作が大きい方、隣は美瑛の里用の自宅練習作 "つばめ "

いつもの戯言を 綴って いる間に、函館から写メールが届きました。オーナーの

造るステンドグラスの作品二点。大きい方は教室での課題練習作。小品は美瑛の里の

二階の洗濯室の間仕切りを飾るための自宅練習作の燕達です。着実に技術が進んでる

…と、木っ端大工オジさんは 少々 焦りつつ? ただいま 吹抜けの難儀な造作に悪戦苦闘

真っ最中でありました…こちらの方は いつ頃?佳き ご報告ができますものか、笑。

 

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自宅練習作の " つばめ " だいぶ慣れてきたね…といった感じですね ♪

さて、落としおいた珈琲を飲んだら…旭川出身の安全地帯のマイナーなアルバムでも

流しながら、いつもと変わらぬ 日曜の午後も まったりと リフォーム作業再開です ♪

一日でも早く新型コロナウィルスの対処法を発見し収束の足掛かりが見えますように。

 

 

2020年3月29日、 穏やかな春の日和の午後に